「年収1000万以上」「大卒以上」「身長175cm以上」
結婚したい条件をクリアした男性を紹介されても、なぜか“ピンとこない”。
会っても、どこか心が動かない。
「私の理想にぴったりな男性って、いないの?」と、そっとため息をつく…。
これは、うちの結婚相談所で1年間活動した30代女性のお話です。
彼女は学歴も職歴も申し分なく、理想は“ハイスペ男子との結婚”。
けれど、いざ条件通りの男性が現れても、何かしら理由をつけて断ってしまう。
そして最後は「やっぱり、自分には無理かもしれません」と更新せず、活動を終えました。
でも、私は彼女の本当の苦しさが、ただの“理想の高さ”ではないと感じていました。
わがままなんかじゃない
結婚相談所の現場にいると、実はこうした女性にたくさん出会います。
お見合いした男性の条件はいい、真面目で誠実。でも、どこか“幸せの入り口”に立てない女性。
それは決してわがままなんかじゃありません。
むしろ、自分の心を守るために、本当の気持ちを閉じ込めてきた人が多いのです。
条件では埋まらない「心の孤独」がある
Yさん(34歳・大手総合商社勤務)
「東大卒・年収1500万・海外経験あり。
条件だけ見れば“最高”の方に出会ったのに、なぜか心が動かなかったんです」
Yさんは、学生時代に父親の不倫で家庭が崩壊した経験を持ちます。
その記憶が心の奥底にあって、誰かに大事にされそうになると、
「でも、どうせ最後は裏切られる」
と心にブレーキをかけてしまう。
「彼は誠実だったのに、私のほうが“本気で向き合っていいの?”って怖くなってしまったんです」
Mさん(36歳・経営企画職)
「周囲から“理想高すぎるよ”って何度も言われてきました。
でも、自分の人生を守るために、妥協はしたくなかったんです」
Mさんはこれまでほとんど恋愛経験がなく、ずっと「誰にも必要とされないんじゃないか」と感じていたと言います。
だからこそ、「条件が完璧じゃなきゃ不安」になってしまう。
ほんの小さな価値観のズレすら、「やっぱりこの人も違う」と結論づけてしまう。
「本当は、“一緒に生きていける人”が欲しかったのに、
“完璧な人”を探して、自分から遠ざけてたんだと思います」
本当の問題は「スペック」じゃなく、「自分を許せていない」こと
彼女たちに共通していたのは、「自分の心の声」にフタをしていたこと。
「ハイスペ男子と結婚したい」と言いながら、
本当は、「誰かにちゃんと愛されたかった」「寂しいって言いたかった」「怖いって打ち明けたかった」
そんな気持ちが、ずっと奥底にあったのです。
でも、その本音を話す前に、心の奥で「まだ準備ができていない」人もいます。
更新せずに活動を終えた彼女もそうでした。
ただ、それで終わりではなく、現在もそっとフォローを続けています。
エビデンスで読み解く|「条件」では満たされない理由
● 自己愛と条件的愛に関する研究(Neff & Harter, 2002)
他者からの評価(条件付きの愛)を重視しすぎると、自尊心が不安定になり、長期的な幸福感が損なわれる
⇒ つまり「条件で愛されたい」と願うほど、心は満たされにくくなるのです。
● スタンフォード大学のCarol Dweck教授の研究
成長思考(Growth Mindset)を持つ人は、恋愛や人間関係でも満足度が高い傾向にある
⇒ 条件で幸せを得るのではなく、「今の自分から進んでいく」ことで、心が安定していくのです。
どうすればいいの?|「理想を下げる」必要はない
条件を追うことをやめる必要はありません。
でも、その前に 「あなた自身が本当に欲しいもの」を見つけてほしいのです。
ステップ1:「条件リスト」を一度、手放してみる
・今あなたが掲げている条件は、いつ、誰のために作ったもの?
・過去の誰か(元彼・父親)への「復讐」や「見返したい気持ち」になっていない?
⇒ それはあなたの幸せのためではなく、
「誰かを納得させるための人生」になっていませんか?
ステップ2:「どんな人生を一緒に歩みたいか」を言葉にしてみる
・将来どんな日常を送りたい?
・どんな会話をして、どんな瞬間を一緒に喜びたい?
・困ったとき、どんな言葉をかけてくれる人がいたら心が落ち着く?
⇒ 条件を羅列するよりも、
“一緒に生きていける人”のイメージをふくらませてください。
ステップ3:まずは「自分がしたいこと」をしてみる
・習い事や、旅行、カフェ巡り、読書…
・今まで我慢していた「自分を喜ばせること」に時間を使ってみてください。
⇒ 自分で自分を大切にできる人は、
相手に“条件”ではなく、“心”でつながることができるようになります。
今すぐ実践してみよう
今日からできる、たった一つの行動。
それは、自分を知る時間をつくることです。
たとえば、こんな問いを自分に投げかけてみてください。
「今、自分をちゃんと大切にできてる?」
「私が、本当に欲しかった愛ってどんな形だった?」
「誰かに認められたかったのは、どんな場面?」
自分がなりたかった自分の人生を歩めていない時、人は他人に条件を求めます。
ただ、それは人のせいにしているのと同じ。
自分の人生を歩んでいないのです。
まずは自分が理想とする自分になるために、その一歩を踏み出してみてください。
理想とする世界に行けば、理想とする男性がそこにいるかもしれません。
まとめ:あなたは「今のまま」で、十分愛される価値がある
「結婚相談所に入ること」が、幸せへの唯一の道ではありません。
でも、誰かに本音を話せる場所があること。
それだけで、少しずつ自分を取り戻せるようになるんです。
私は、その人のタイミング、その人の心の準備に寄り添うことを大切にしています。
あなたの中にある「まだ言葉になっていない気持ち」。
それを、安心して話せる時間を届けたいと思っています。
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